ホリエの許せないことだらけ

元百貨店マン、現SEの日記です

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消化仕入れというヤクザ商法

百貨店の商品のほとんどが消化仕入れだ

消化仕入れの意味とはこちらです


消化仕入れとは 〜 exBuzzwords用語解説

まあそこに書いてあるけどつまりはこうだ。

店頭に並んでいる商品を所有しているのはメーカーで、それをお客さんがほしいと言って売上になる。その瞬間に百貨店はメーカーから商品を仕入れて売ったということになる。ということだ。つまり百貨店は小売業が最も恐れる(?)在庫リスクを抱える心配がないのだ。そして百貨店はその売上の10~30%をもらって残りはメーカーの取り分となる。

メーカー側としてのメリットはおそらくでしか言えないが(笑)百貨店やSCが集客してくれる、百貨店に出店しているという箔がつく、クレーム対応など、販売時の不手際の尻拭いをしてくれる・・・等があると考えられる。考えられる笑

でもやはり百貨店に売上を持ってかれるというのはあまり好ましくはないわけでできれば、路面店や、利益を持ってかれないところで販売を強化したいというのが本音だろう。たぶん笑

百貨店としては自社の売上しか頭にないので、在庫を積め、売れ筋を入れろ・・・と口うるさく言うばかりだ。メーカーとしては売って利益が大きいところで売りたいわけだし、過度の商品移動も経費がかかるのでやりたくない・・・だから百貨店側からの商品入荷の要請はだいたい20%位だったと思う。まあ場所によって数字はかなり違うのはもちろんだが。

私としては百貨店の一番の仕事は集客だと思う。いかに魅力的な百貨店を作るか、来るだけでも楽しめるお店づくり、魅力的な催し物、キレイで安全な百貨店・・・などなどだと思っているのだが、結局そこではなくて、商品入れろ!ってメーカーに口うるさく言うだけなのだ。

私は百貨店をダメにしている一つの要因がこの消化仕入れにあるんじゃないかと思っている。

自らリスクを負わず、他人任せの仕事の仕方。これが事業も人も育てていないのだと思う。

Jフロントリテイリングのように完全テナント業に専念する。または三越伊勢丹そごう・西武のように自主売場強化。このどちらかに編重しないと会社も人もダメになっちゃうのではないかと思う。

小売でもユニクロニトリ、無印の社員と百貨店の会社と社員の力の違いは自らリスクを負うかどうかだと思う。たぶん